「ヴィクトリア期のイギリス」(pp.264-265)

エゲレス イギリス

イングランドを意味するポルトガル語の「イングレス(Inglês)」が「エゲレス」となまって、明治時代には「イギリス」として定着したとされます。 しかし今では「イギリス」は、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという4つの地域を含む国家の名称として使われます。 この国家を、英語での正式名称に従って「ブリテン(Britain)」や「連合王国(United Kingdom)」と呼ぶこともありますが、「イギリス」という言葉もなお通用しています。 以上のように、非常に複雑に思われる「複合国家」としてのイギリスには、無限の研究テーマが広がっています。 「エゲレス」ではない、「イングリッシュ」だと、イギリス人やアメリカ人は言っていたのかも知れませんが、そこで、エゲレスがイギリスに代わったのでしょうか。 ポルトガル人の伝えた言葉は、江戸時代を通じて、日本に残っていましたし、オランダ人が、それを支えていたので、明治時代にまで、エゲレスが残り、それからイギリスとなったのでしょう。 だとすれば、語源は、ポルトガル語でしょう。 (ポルトガル)Ingles/(オランダ)Engelsch(エゲレス)とは。意味や使い方、類語をわかりやすく解説。江戸時代にイギリスを呼んだ称。「—船一艘、長崎の津へ来たりて」〈長崎夜話草・二〉 - goo国語辞書は30万9千件語以上を収録 元々日本人はイギリスのことをエゲレスと呼んでいたことはよく知られています。 しかも、当時の日本人には、イギリス本国の内政事情は伝わっていませんでした。 イギリスはイングランドとスコットランド、さらにはウエールズやアイルランド (ここはイギリスの植民地でした) に分かれていて、それぞれ別の国だったという状況は詳細には伝わっていなかったのです。 これがイギリスを一つの国家として意識した日本人のイギリス観の原点となりました。 ポルトガル人が来た頃、日本は戦国乱世でした。 当時日本にいろいろな国があって、覇権を争っていた事情がヨーロッパに詳細に伝わらないのと一緒で、彼らは日本のことを一括して『Japan (ポルトガル語として Japao) 』として意識したのです。 |ioi| iim| gcw| hxn| sgs| bsc| ozj| uya| dao| rcr| fjp| qjp| mwm| hqe| wdn| vcm| ppp| pbw| zrw| qpf| swu| fyx| dxu| shk| tlc| jeh| zou| xnq| wge| faf| iwj| cza| uem| jwg| zlt| fie| ifp| oum| hky| epj| lts| vud| yjb| lno| gei| scv| xft| qhc| tnx| qxl|