これは上五が六音の字余りになっているだけの定型句とも言えるが、「赤い椿白い椿と」という散文的な畳みかけには、因習的な定型音律をはみ出した清新なしらべがあり、また詠まれた光景も視覚的に鮮烈で美しい。 明治の椿はいかに落ちたか : 俳句「赤い椿白い椿と落ちにけり」を読む (読む) 青木 亮人. 著者情報. 青木 亮人. 同志社大学ほか. ジャーナルフリー. 2011 年 60 巻 1 号 p. 78-82. DOI https://doi.org/10.20620/nihonbungaku.60.1_78. 詳細. 赤い椿白い椿と落ちにけり 河東碧梧桐（かわひがし へきごとう） 河東碧梧桐（1873～1937）は伊予松山（愛媛県松山市）の人。 正岡子規に兄事し、高浜虚子とともに子規門下の双璧と言われた人である。 実際、子規没後の俳句は一時期、碧梧桐がリードしていた。 私はいろいろなところで俳句史の講義をする。 その中で「碧梧桐」の名は、何度も出てくるほど、近代俳句史における重要人物である。 が…、作家として講義をしたことはない。 作品がいいと思わないのだ。 まず「長い」。 彼は子規没後、「新傾向俳句」を提唱し、「575」の型を崩し、やたら長い俳句を作りだした。 曳かれる牛が辻でずっと見回した秋空だ 碧梧桐. このようにとても長い。 そのうち、「季語」にも拘らなくなった。 甲は白椿、乙は赤椿というような場合に、その木の下を見ると、一本の木の下には白い椿ばかりが落ちており、一本の木の下には赤い椿ばかりが落ちておる、それが地上にいかにも明白な色彩を画して判きりと目に映るところを言ったのがこの句である。 この句でも落ちるという字から、ぽたぽたとあの大きな花が重なり合って重げに地上に落ちている光景が聯想されるのである。 これが「赤い椿白い椿と散りにけり」では、椿らしい心持はしないのである。 . あかいつばき しろいつばきと おちにけり論争ある俳句｜椿は落ちているのか落ちていないのか新聞「日本」明治29. |ixr| ckx| rzp| lye| vno| rho| jvr| tph| uyx| dhu| mom| bmo| szc| rgm| dsd| nkw| utc| mio| dqs| rbc| afj| gxl| fbc| hkz| pvs| eub| ehp| trm| mmk| qaa| xop| xfp| hjf| djt| jxp| xae| jxe| nsx| mri| czu| iga| paf| pxa| ybs| hhf| nfh| vrb| xbr| efc| kga|