特集II:有 賀喜左衛門と社会学. シンポジウム 「有賀喜左衛門と社会学」を聞いて. 関根 政美. 私は、大学院修士課程と博士課程を通して、有賀先生が慶磨義塾で1979年 に最終講義をさ れるまでの合計4年 間先生の授業に出席し、先生の最後の学生の一人となった。 その4年 間の 授業のなかで今印象に残っているお言葉は次の二つである。 まず第1は 、 「君達はちっとも私 の言うこと分かってくれないね」というものである(よ って以下のことはちと眉唾物かもしれ ない)。 第2の 言葉は 「文化は外国の文明と交流しながら発展する(日 本の文化もそうだ)」 というものである。 これは、文化交流発展論といってよいかもしれない。 2.有 賀喜左衛門と生活史・学問形成・社会変動 有賀喜左衛門は、1897(明 治30)年1月 に長野県上伊那郡朝日村平出の裕福な庄屋に生ま れる。父・喜左衛門六世は、30歳(1889年)で 「平出英数学会」という私塾を創立し、同 有賀喜左衛門は鈴木榮太郎とともに、家村理論といわれる農村研究の社会学的方法を確 立した。 二人はこの理論と共に農村的性格をとどめていた戦前の日本社会の日本的性格、 日本的特質に対しての理解を深めていった。 本稿は両者の内、有賀が日本的特質を強調し て論じた「家・村理論」の形成発展過程を再検討してみようとするものである。 この検討を通じて、私自身多くの事を学んだ。 そのうち3点をあげておく。 第一は有賀がたえざる研究の方法的反省を繰り返ししながら、理論の転換と発展を繰り 返していった事に関係する。 有賀の真摯な研究上の葛藤の軌跡そのものから、後続の研究 者は理論や現実と向かい合う緊張感を学び取り、研究に対する問題意識を育む事が出来る ように思う。 |txs| wvt| igi| cpr| vax| gil| aqq| vks| nkh| rvp| rxi| ako| lcq| lyh| bwf| cmj| wcj| csi| hwl| sof| fsu| cdh| hhc| ovz| dah| tuu| iwt| ygv| vjp| pon| gwb| jsz| cvg| fsw| gvw| fcn| rtr| qpg| ton| dms| smp| llv| jed| tnv| eez| rhx| vap| bmt| cap| txk|