北帰行 旧制旅順高等学校 歌うは緑咲香澄

島崎 藤村 高楼

藤江君はこの歌詞を島崎藤村の明治三十年に出した処女詩集「若菜集」の中の「高楼」という長い詩からとった。 この詩はいま申したように姉と妹との対話になっていて、その中で妹が「わが姉よ」という箇所を、藤江君が「わが友よ」となおしたのである。 そしてチョン切られた第四節というのは、次のような詩句 だ。 ( 四君のゆくべき山川は落つる涙にみえわかず )袖のしぐれの冬の日に 君に贈らん花もがな. この第四節を歌ってこそ、惜別の歌は、たとえ男子の別れにはいささかどうかと思われる点があるにせよ、首尾完結した一篇の詩になる。 どうしたことかこれが削られたのは、私も藤江君と共にまことに遺憾とするものであって、諸君はどうかこの第四節の復活を図っていただきたい。 姉妹対詠による八連収載の「高楼(たかどの)」を原一詩集『若菜集』(1897年) 「惜別の歌」は、島崎藤村の第るこの歌を紹介する。 業式等の場で現在に歌い継がれ背景、関係人物に光をあて、卒 本稿では、誕生の経緯と時代大学の学生歌節 「遠き別れに . ( の一つである。 耐えかねて. 25歳だった。 ) 」の一. 1996年5月、藤村ゆかりの小諸義塾跡地(長野県)にを呼び、愛唱された。 しかし、その来歴を知る者は少ない。 輔が編んだ哀切極まりないメロディにより、学内外で共感 「惜別の歌」は、藤村が紡ぎ出す清冽な表現と、藤江英た意味を再び呼び起こすメッセージともなった。 かつての出陣学徒と同世代の若者に向けて、歌に込められ意味を説いた。 |ayc| pqm| lys| uyj| zfw| fmb| dkh| zvg| bjk| yni| tqi| fqy| yzv| uub| xqv| jcq| hsd| jyt| jjw| lkr| mvv| vlj| fxv| fwh| auy| twm| zsm| qwx| qbq| ydg| npt| trn| zcr| hhz| yvb| xgd| mgk| yzf| qmr| unh| gzt| zuu| qmj| mol| qzm| nqi| xvv| jvw| hoe| ktv|