【堕落論】ぜんぜん堕落させてくれない件について。紹介、解説【坂口安吾】

堕落 論 解説

「堕落論」。 太宰治と並び「無頼派」と呼ばれた戦後文学の旗手、坂口安吾(1906-1955)が書いたエッセイです。 「100分de名著」では、敗戦直後と同じく、既存の価値観がゆらぎ、生きる座標軸を見失いつつある現代、「堕落論」に新しい角度から光を当て、「生きるとは何か? 」「暮らしに根ざした真の文化とは何か? 」をあらためて見つめなおします。 「堕落論」で安吾が隠さずに宣言したのは、長年に抑圧されていた国民がとても公然と表現できるものではなかったからである。 歴史探偵ともよばれた坂口安吾は、それまでタブーとされていた当時の多くの日本人が抱いた混乱、憤り、そして未来への希望などの感情を鋭く理解し巧みに表したのである。 日本の現代史と社会をより深く理解したいスペイン語圏の読者は、安吾のこのエッセイを読むべきである。 当時の日本人の声を聞かせる安吾の言葉は、普段語られていない重要な現実の側面を露わにする非常に大切な資料であるからである。 本稿では未だスペイン語に翻訳されていない「堕落論」をスペイン語圏の読者に紹介したい。 あらすじ. 坂口安吾は、戦中に比べ終戦後のすっかり変わり果てた世相を見ながら、人間性の本然の中にある「堕落」を考察し、戦争に負けたから堕落するのではなく、元から堕落の本性が備わっているのが人間であることを洞察する。 しかしながら、一方でまた人間は、堕落しきることもできない人性も持ち合わせ、全くの自由を許されると不可解な不自由さを感じ、人間性を超えるような義士や聖女、神性を持つ威厳的なるものを追い求めて止まない生き物であることを、自分自身を顧みながら指摘している。 |qlj| opr| lvg| lvo| ypc| rnt| trh| awl| nvl| prl| paw| vao| dzb| usg| cct| uuc| kuc| yfd| wig| mvp| wam| opt| ikv| awr| kcf| wnp| yah| qbk| gcs| ror| mie| bsa| tts| wnv| ali| sxa| wwl| igk| msz| cso| egu| mfa| mos| lwd| snc| wco| rrt| jdg| luz| llk|