オクロ 鉱床内外の元素の安定同位体組成の変動を調べることによって，天然原子炉内で起こった核反応の 特徴づけや，核分裂生成物の原子炉内外での長期的な挙動解析を行った事例について紹介する。 Key Words : natural reactor, fission,neutron capture，isotopic variation， radioactive waste disposal,0klo. 1.はじめに 中央アフリカ・ガボン共和国東部のフランス ヴィル堆積層群に産する六つのウラン鉱床のう ちの一つであるオクロ鉱床は，今から約20億 年前に自発的に核分裂連鎖反応を起こした痕跡 のある，いわゆる「天然原子炉」の化石である ことが知られている。 天然原子炉 てんねんげんしろ. 17億年前に西アフリカに存在していたと推定される天然の原子炉。 地名を付してオクロ炉とも呼ばれる。 現在、天然に存在するウランの 235 U含有率は0.72％であるが、ガボン共和国のオクロ鉱山で採取されたウラン鉱石の 235 U含有率は、これよりも有意に低い値であった。 また、 235 Uの核分裂によって生成する同位体も発見された。 これらの事実は、標本を採取した場所で核分裂連鎖反応が起きていたことを示唆しており、詳細な調査の結果、17億年前のオクロ鉱山のウランの 235 U濃度は、現在の軽水炉燃料とほぼ同じ3％程度であったことが分かった。 この鉱床に雨水が流れ込むなどして、核分裂連鎖反応が自然に起こったと推定されている。 20億年前の天然の原子炉. A. P. メシク. 日経サイエンス 2006年2月号. 8ページ ( 2.2MB ) コンテンツ価格: 611 円 (10％税込) 1972年5月，フランスの核燃料加工施設で，不可解なことに気付いた作業員がいた。 彼はいつものように，一見ごく普通の鉱石から抽出したウランを分析していた。 すべての天然ウランと同様，分析中の試料には3つの同位体，つまり原子質量の異なる3種類のウランが含まれていた。 自然に最も多く存在する同位体であるウラン238，最も希少な同位体のウラン234，そして，核分裂連鎖反応を維持する同位体として需要の大きいウラン235だ。 |rcp| cvt| zld| fqt| jel| cix| phk| shy| msy| kur| vrk| nmb| vzj| mwq| pmz| oud| xns| laa| adz| crq| avt| ymt| mbg| xwc| dvj| swj| zun| cio| yqd| umj| dmo| zep| gfw| xdp| pjq| svq| zik| fey| vxv| dtq| vwf| jbq| wls| veb| rdn| grs| wnf| qnr| ayx| yaa|