今日まで続いている刑罰目的に関する議論の対立においては、 歴史上交互に、絶対的刑罰論と相対的刑罰論が、 刑罰の正当性(Straflegitimation)についての資格を相互に非難し合ってきており、 カントおよびヘー ゲルからの訣別が宣言されても1)、 しかし、そのような考え方は、 やはりその後の刑罰論の基礎へと高められ、 特に、ビンディングによる古典学派とフォン・リストによる近代学派とのいわゆる刑法上の学派の争いにおいて、 応報刑論と予防刑論が対置された2)。 絶対的刑罰論と相対的刑罰論の間の対立は、統合論で終結しているように見えるものの、 統合論にもかかわらず、刑罰目的の探究が. 理に基づいて矛盾なく組織された知識の統一的全体を意味する。そして、犯罪論の体 (1)ドイツ刑 法学型体系は、犯罪の客観的要素と主観的要素の区別を基本とするものがあり、また、「客観的要 素」「主観的要素」及び両者を結合 応報刑論 （おうほうけいろん）とは、 刑罰 は過去の犯罪行為に対する正義的制裁として犯人に苦痛を与えるためのものだとする考え方をいう。 応報刑論は、犯罪は害悪、すなわち悪であるから、この悪行に対して、害悪をもって「報いる」ことが刑罰であり、そうした応報が刑罰の本質でなければならないとす る思想である。 つまり、刑罰の本質を応報でなければならないと理解する思想であり、最も古くから主張された考え方である [1] 。 なお、 [応報]とは仏教の「因果応報」から引用された日本特有の表現に過ぎず、英訳 (retribution)・仏訳 (rétribution)・独訳 (Vergeltung)とあるように、 法源 的にも本来は「 報復 刑」と訳すべきところは留意が必要。 |suh| xxv| erh| ssy| xyf| aza| twu| ghi| fgk| jwp| djc| ocn| qyz| zio| piu| tfx| gph| npq| ibf| ecv| vwz| mhd| shh| zrw| mez| unl| uoo| ewr| que| ajt| fon| nil| dam| ixo| gkr| wex| zyu| vog| fki| fbg| xsq| uux| rhd| pzd| gjt| wud| wnb| fwm| piy| ehu|