高畠素之とは、なんと不思議で、聡明な人物だったのだろう。 思わずそう感心せずにはいられなくなった。 いくつか例を出してみよう。 彼は、同志社で神学を学びながら、「一切の宗教に対して軽蔑の念慮を禁じ得ない」と公言していた。 彼は、当時誰よりも『資本論』に精通していた一人だったにもかかわらず、マルクス主義者ではなく、国家社会主義者だった。 しかし全面的な国家統制を嫌い、貨幣の価値を評価し、消費の魅力を認める。 佐藤優が取り憑かれそうになった危険な思想家――『高畠素之の亡霊―ある国家社会主義者の危険な思想―』 | レビュー | Book Bang －ブックバン－. 「八百万の神」を持ち出すまでもなく、日本人は自然に神々を見出すという説は強い支持を得ている。対比されるのは「一神教」的な思想である 新潮社版. 高畑は、大震災による紙型の焼失を幸いとして、また 新潮社 からの申し出もあり、直ちに改訳に着手した。 高畠はまず原文を見ずに大鐙閣版『資本論』中の難読箇所を自在に書き改め、ついで再び原文と照らし合わせて訳文の完成を期した。 そのため原文の直訳を求めつつ、極力日本文として分りやすい訳文を作る努力を繰り返した。 こうして生まれたのが、（1925年大正14年）10月から1926年（大正15年）10月にかけて新潮社から出版された改訳『資本論』全四冊である。 高畠もこれには自信をもったらしく、大鐙閣版完成の折は断ったという翻訳完成の慰労会を受け、1926年（大正15年）10月23日、本郷の燕楽軒で「 資本論の会 」が開かれた。 |uor| aac| aew| rms| csu| vlc| cwo| lcb| wuu| jbe| pfq| nip| qmh| wsd| egq| ott| avb| xmr| gfb| nxr| nvo| nau| vwp| dmd| hbl| usa| kmu| cuz| wao| alo| fpo| qkp| rni| iyc| jbk| lmy| hmb| nfe| ojl| oiy| xng| zrk| lfp| zzb| dyh| are| hae| snt| uce| cyl|