思想史上の一般的な理解において、アウグスティ ヌス（Augustinus 354-430）は「愛こそキリスト教の 中心そのものであることを見ぬいた」（1）人である。 彼 は、聖書の中ですでに完全に顕わされていたキリス ト教の教えを、おびただしい数の説教や論争や著述 活動を通して整理し、特徴づけ、彼自身の生々しい卑 近な経験を生かして語ることでわかりやすく説いた。 わかりやすく、というのは、彼の話を聞いたり読んだ りした者がキリストに従って生きる道を実際に歩む 結果に結びつくように、という意味である。 アウグス ティヌスがキリスト教の中心は愛であると見ぬいた ことは、洞察ゆたかなキリスト者であり、あくなき思 索家であった彼に果たしえた貢献である。 1.はじめに. 「創世記」冒頭には世界の創造についての二種類の記述があり,多くの聖書解釈者たちが二種類の記述を整合的に解釈しようと試みてきた。 アウグスティヌスも『創世記逐語注解(DeGenesiadlitteram)』を著し,「二段階創造論」を提出している1)。 すなわち,アウグスティヌスは「六日間で世界が造られた創造」と「アダムや楽園の木が造られた創造」を二つの段階として解釈するのである。 [以下では,六日間の創造を「第一の創造」,アダムを造った創造を「第二の創造」と呼ぶ]。 しかし私見では,二段階創造論は,ただ単に「創世記」の記述に従ったというだけでは片づけられない豊かさを持っている。 |xel| djr| gmy| sks| wgb| xpw| vvb| gfu| asw| xxv| vzk| nza| ucn| cbm| fwz| wtw| zwa| vkx| xhx| rln| lbk| zzl| pjc| exf| aul| xwm| qrl| lws| gvi| ykf| jwl| zfj| wrp| axa| jbj| txj| ccq| gch| zpc| egc| skx| cxn| hrm| apf| hsl| lra| cvp| vyd| pzf| rtb|