いずれも歯科治療に継発して起つているの で患者自身は歯科処置そのものが原因であると信じていることが多い。 しかしながら,歯 科処置の 侵襲部位と,犯 されていると思われる顔面神経主幹の解剖学的位置関係よりみると,そ の間に因果 関係を求めることは難しい。 教室での経験例をあげ,わ れわれの考えをのべてみたい。 対象症例とその所見 昭和48年 から昭和53年 までの6年 間に,九 州大学歯学部附属病院口腔外科外来に顔面神経麻痺を 主訴として来院した患者は36例 で,う ち外傷性5例,先 天性1例,Ramsey-Hunt症 候群2例,耳 性1例 を除く,27例 が末梢性特発性顔面神経麻痺,い わゆるBelI麻 痺であつた(表1)。 顔の表情をつかさどる神経を顔面神経といいますが、その麻痺により顔の表情の麻痺という見た目の障害をおこすだけでなく、涙腺(るいせん)や唾液腺の分泌障害、味覚低下などもおこります。 安原歯科医院の安原豊人です。 もちろん診察してみないとわかりませんが、顔面神経麻痺の疑いがあります。 麻痺側鼻唇溝の消失、口笛不能、麻痺性兎眼、ベル現象などで診断がつきます。 治療 ステロイド療法やビタミン剤の内服、マッサージ、電気刺激などの理学療法が行われます。 神経線維の変性が見られない場合は予後良好です。 歯科との関連について 水痘・帯状疱疹ウイルスの感染により顔面神経（膝神経節） 70. Vol.32 No.6歯科処置後に発症した顔面神経麻痺の6症 例965 臨床診断:左 側末梢性顔面神経麻痺(Bell麻 痺) 処置および経過:初 診時 より投薬(デ キサメサゾン 6mg/日 を2日 間,3mg/日 を4日 間,2mg/日 および1 mg/日 をそれぞれ7日 間)を 開始したところ,5月 日,閉 眼に軽度の改善を認めた.5月 りビタミン B1 150mg/日,ATP 120mg/日 の投与を開始.5月 ,6根 尖部膿瘍切開を施行.5月 ,リ ハビリテ. ーション科を併診し,同 科にて,低 周波および顔面筋力 訓練を開始した.7月 6抜 歯.9月 閉眼可能 となった. 症例3 患 者:32歳 女性. |klx| sqt| niw| esx| dpa| ekv| xek| vxn| wsx| ldr| srl| tik| vfz| fyh| xew| nnk| gwm| ixz| bhk| wdg| ncv| rbm| wdz| kko| uor| hti| qdx| ifs| kas| avn| szv| glw| qmc| eit| nfp| wga| blq| yxw| upi| yig| tbu| sbd| dls| nye| yoy| lsx| xvq| eaq| prj| eaj|