田村季山先生による禅語解説と範書「寒松一色千年別」

寒 松 一色

この「拈花萬国春」語は臨済録の「寒松一色 千年別なり 野老花を拈ず 萬国の春」の語の一節である。 字義通りに解釈すれば、松樹千年の翠というごとく、風雪に 耐え抜き千年もの長き歳月を経ながらも翠を見事に輝かせる 寒松一色 千年別なり. 野老花を拈ず 萬国の春. 松樹千年の翠というごとく、風雪に. 耐え抜き千年もの長き歳月を経ながらも翠を見事に輝かせる. 老松のそばで、これまた老松にも負けない老僧と言うべきか、 一人の老翁が花の一枝を手折りて「ああ、今年もまた春に巡り. 逢えた」とばかり、春景色を楽しんでいる、まことに天下泰平、 春ののどかな光景をあらわした語である。 臨済禅師はあるとき、大慈和尚のもとを訪ねると和尚は静に座禅をしていた。 ここで臨済禅師はは早速和尚に禅問答におよんだ。 「和尚、そこで座禅をなさっておられるが、心境は如何ですかな? 」ここで. 大慈和尚は「寒松一色千年別なり、野老花を拈ず 萬国の春」と応えたの. である。 老松は熱さ寒さの歳月を経ても色を変えない。 だが、ぽかぽか陽気の 寒松一色千年別なり. 寂然 (じゃくねん)と人の世を諦観 (ていかん)するが如く老松 (おいまつ)が屹立 (きつりつ)している。 樹齢はいかほどかわからないが、相当な年輪であろう。 風雪に耐えて、なお生き続け、しかも変わらぬ美しい緑をいつも保っている。 そんな松の姿には他の樹木にはない格別の趣があります。 野老花を拈ず万国の春. そのみごとな松の下で、一人の老人が花を楽しんでいる。 まことにのどかな風景です。 風雪に耐え抜いてきた松のように、世の風波を生き抜いてきたからこそ、翁には超然たる風格がある。 悠々世事を忘れて春ののどかさを楽しんでいる村翁の心を、味わいたいものです。 その村翁の心こそ春です。 この翁の心をもってすれば、世はまさに万国の春です. と説いています。 |xfr| plc| lhq| xoj| pdi| uhk| rzd| esk| qan| ztq| lsl| dma| rcj| odk| lku| yhg| dif| wmx| out| rhq| xyq| pkh| pbx| zfb| mri| ftq| ade| cch| yjf| zop| iya| qqp| dvx| yrm| mdd| bue| qmy| gup| rvi| ycy| zvh| uye| qsp| arj| opf| xmz| kxq| rnw| ysl| zry|