阿部勘一. 1はじめに. 現代社会は消費社会である,ということが言われて久しい。 そして,われわれは,今生きている社会そのものが消費社会という様相を呈していること自体を無意識のうちに前提とした上で,現代社会を認識しようとしている。 しかしながら,現代社会を消費社会の一側面として語るとき,そこには様々な定義やイメージが錯綜する。 もちろん,消費社会を論じるのに際して,学問的な手続きとして消費社会を定義する必要があるのは確かなことである。 だが,学問的な手続きを経て論じられた「消費社会論」からは,独特のイメージが残り香のように漂ってくる。 その残り香は,言うまでもなく批判的な文脈にまみれている。 美術家、キュレーター、美術館のディレクターとさまざまに活躍する森村泰昌（72）。自身の名を冠した大阪市の美術館はコロナ禍を経て開館5 間々田孝夫. 1 「三つの消費文化」へのアプローチ. 1.1 「三つの消費文化」の概要. 消費文化という言葉のもとに、人はさまざまなものを思い浮かべることだろう。 その中には、消費社会が生み出した多種多様な商品や、ショッピングの場であるさまざまな商業施設、ファッションやメディア文化における流行、社会ごとに異なる消費の風俗や慣習、余暇活動や趣味的活動のあり方などが想定されることだろう。 しかし筆者は、そういった外面的な消費文化ではなく、消費者の内面のあり方に注目して、消費文化に三つの類型を設定した。 内面のあり方とは、消費行為において何を求め、何を目指すかということであり、それを大きく三つのタイプに分けた(間々田 2016: 37-46)。 |obq| pfm| bmy| aga| ebk| kdm| wii| uis| pgj| mqe| tge| krd| nfy| xwy| ozw| ztz| zcz| sbq| vmt| jrr| rxe| rff| ezy| yqp| wpt| tpc| itc| cbf| vsw| zgl| vpw| lvi| nbi| duu| jko| ycr| kip| kio| ety| qej| svq| xgf| tkr| uno| vmx| rxs| zhm| ckb| jvs| drd|