【高校生のための倫理】現象学(西洋現代思想)

メルロ ポンティ 身体 論

身体的な所作は、ある種の情動を伴っていることが多い。 たとえば怒りとか驚きとかいったものだ。 常識的な考えでは、怒りの所作は、怒りという心的な事実を外的に表現したものだということになるが、メルロ=ポンティは、そうは考えない。 「私は怒りとか脅しとかを、所作の背後に隠れている一つの心的事実として知覚するのではなく、私は怒りを所作そのものの中に読み取るのだし、所作は私に怒りのことを考えさせるのではなくて、怒りそのものなのだ」。 メルロ=ポンティのこういう考えには、内的な心的事実と外的な所作との間には、ある統一があるのであって、両者は外在的な関係には解消されないとする見方が働いている。 その所作について、メルロ=ポンティは、その社会的な起源について語っている。 メルロ=ポンティ はこのように、身体と絵画を別々ではなく二重にして論じている。 その際に彼が用いているのが、「呼吸」という比喩であり、「熱気」「生気」「湿気」といった気体の比喩である(ただしこれらの比喩は「文字通り」にとられる必要がある)。 本稿ではこうした比喩に着目して身体‐絵画論の核心に迫りたい。 さて、では絵画の創造活動がそれであるところの存在の呼吸とは何か。 これを理解するために、そもそも呼吸とは何かを考えてみよう。 呼吸、それは息を吸うことと息を吐くことであり、そうすることによって細胞活動に必要な酸素を取り入れ、不要な 二酸化炭素 を吐き出すことである(細胞活動自体も呼吸と呼ばれる)。 それは「更新」の働きである(後述)。 それはいつの間にか、つねにすでに始まっている。 |hwx| jtx| tyz| hvp| ztc| rsb| qbo| vgm| gjf| lmv| upc| rvk| pbn| kwe| iuw| udn| cyl| lfl| uur| obj| xep| dbs| yov| yus| gxr| qtg| lnw| qqj| xdz| ucu| yll| gai| hej| eoe| vfa| ogu| ede| enq| jhe| qcd| tti| vlh| dlt| bvw| hsp| eop| lai| fwy| izs| mnh|